流転しない物置

不定形オブジェクトが置きたいものを置く物置

暇ならCytus2をインストールしてくれ

お久しぶりです。流転です。皆さん、今の引きこもり最盛期をどうお過ごしでしょうか。私は毎日引きこもりを極めています。

今日は、そんなことはどうでもいいので暇ならとりあえずCytus2をインストールしろという話をします。怪文書を何とか布教文章にしていたら本体無料セールが終わっていましたが本体価格は微々たるものなのでインストールしてください。

 

Cytus2 とは

2018年にリリースされたRayArk社謹製の買い切り型音楽ゲームだ。本体価格240円。

6チャプター90曲もの無料曲が遊びたい放題であり、課金してDLCを開放すれば最大285曲もの楽曲で遊べる。しかもハイクオリティで濃密なストーリーがついてきてたったの240円。安い。安すぎる。RayArk社の処女作であるCytusの続編という立ち位置のゲームであるが、ぶっちゃけCytusやってなくても全く問題ないので是非心置きなくCytus2をインストールして欲しい。気が向いたらCytusの方もよろしく。

ちなみに同社が手掛けたゲームではDeemoが有名であろう。各所でコラボしている上に、Deemo映画化のニュースが出た時はかなり話題になったため、やったことはなくてもタイトルは知っている方も多いかもしれない。あれと同じ会社が作ってます。実際Cytus2も知る人ぞ知る良ゲー、という立ち位置なのだが、こんな立ち位置において
おくにはあまりにももったいなさ過ぎる。

何故か。

 

ストーリーがめちゃくちゃ素晴らしいのだ。

 

いや本当に素晴らしいんですよストーリーが。

ただ、買い切り型のガチな音ゲーというプラットフォームのせいで敷居が高く見える。いや音ゲーも素晴らしいんですが。良曲ばっかりで楽しいんですが。ストーリーの方もかなり力の入った素晴らしいものに仕上がっているのだ。"知る人ぞ知る"等と言った狭いコミュニティに留めておくにはあまりにも惜しすぎる。全世界における損失だ。

と、いう訳で、Cytus2について、私からはストーリー面を中心として紹介したい。音ゲー面については近くの音ゲー有識者に聞いてみよう!

音ゲーには縁がないと思っているそこの貴方。ここまで来たなら何かの縁なので是非Cytus2をインストールしてみて欲しい。また、有識者の皆様においては、間違い等あれば遠慮なくご指摘頂きたい。

 

ストーリーがめちゃくちゃええんや

前作となるCytusと差別化された最大の点が「明確なストーリーが存在する」という点だ。Cytusの方では、ストーリー的なものはあったものの、明確に「これがストーリー!」という物はなく、雰囲気と気力で感じ取るふわっとした何かでしかなかった。しかし、Cytus2ではストーリーもキャラも、その世界に生きる人々もくっきりと存在している。ここが大きな魅力とも言えると思っている。

 

Cytus2の舞台は、cyTusと呼ばれる巨大サーバーを中心としたバーチャルネットワークが確立し、民衆に広く普及した社会だ。バーチャルネットワーク内ではiMとかいうcyTus版Tw○tterを初めとした様々なサービスが提供されており、バーチャルネットワーク内で人々が交流できたりライブが開催できたりと、インターネット上に"第二の社会"が形成されている。

一方リアルな世界はというと、これも我々がいる世界とは全く異なっている。人々の住むエリアはナンバリングされ、それぞれの区域が独自の文化と共に整備されている。全ての人々はこのnodeと呼ばれる狭い空間の中で生活しており、node間を移動することはあれどnodeの外へ出ることはない。

逆に言えば、人々はnodeの外で生きていけない。

nodeの外は封鎖エリアと呼ばれており、一般人の立ち入りは禁じられている。また、封鎖エリア内部に蔓延する"ウイルス"の影響により、人類は特殊な装備がなければ長時間生きることすらできない。しかし、広大な封鎖エリアの内部には、オーバーテクノロジーによって作られた人工物の遺産が存在しており、遺産のオーバーテクノロジーには様々な人間が関心を寄せている。そして、その遺産には、歴史に封じられた"秘密"が眠る――


……と、退廃的な雰囲気がそこかしこに漂うサイバーパンクな世界観が展開されている。めっちゃ性癖な人いるでしょこれ。私もこれはがっつり性癖でした。

実際、キャラもちょっと訳ありな人(?)も多い。中にはがっつりそっちの人もいたりする。具体的な言及をしては面白くないので、興味を持った方は今すぐCytus2をインストールして飛び込んでみて欲しい。やべー性癖の塊がアクセル全開で全力疾走している最強の世界がそこにはある。

 

そして、前述した通り、キャラも一癖二癖ある人物(じゃないのもいる)が多い。やっぱりちょっと裏がある人って魅力的だよね――!!わっかる――!!ふっふ――!!共感した貴方はたぶん誰かしら刺さる。詳しくはCytus2をインストールして確かめよう!

……いや、実際キャラについても語りたいのだが、キャラについて語りだすと迂闊にネタバレをまき散らしかねないのでここは控えておく。ただ、歌が上手くてめちゃくちゃ可愛い上に記憶喪失な美少女アイドル炎上付近を高速飛行する美少女配信者濃い目の影を纏う苦労人体質の覆面イケメン意味深言動と謎の多いちょっとアウトローなイケおじネタと社会の闇を纏ってタップダンスするお兄さん(笑)合成音声で喋る超天才幼女がいるので、興味が湧いた方は是非インストールしてみて欲しい。背景から言動まで全部美味しい。

 

さらに、収録されている楽曲も、非常に良質なものが多い。伊達に音楽ゲームと銘打っている訳ではない。ネットに音源落ちてないかなとは思ったがあまりにも趣味に偏りすぎたのでOP曲だけそっと置いておきます。


Cytus II Opening - The Whole Rest (Full Ver.)

さらにキャラ達のストーリーとシンクロする曲があっちこっちに収録されていたりするし、無論それ以外にもいい曲ばかりである。これが240円で楽しめるのだから触ってみる他ないだろう。

 

そして、すげー舞台とすげーキャラとすげー楽曲を引き連れて展開するストーリーがこれまためっちゃくちゃに凄い。

 

Cytus2のストーリーは、各チャプターを司るキャラ達を主要人物とした群像劇形式で描かれる。圧倒的人気を誇るも忽然と消えてしまった謎のアーティストÆsirと彼が開催したフェスをきっかけに、互いに繋がりのない人間たちが交わり、解れ、徐々に結ばれていく。そして、やがて世界を丸ごと飲み込んでいくほどの大きなスケールで描かれる物語が、それぞれのチャプターで、それぞれの視点から紡がれていく。無論群像劇そのものとしても物凄く練られたストーリーなのだが、何よりストーリーの見せ方が上手い。もうはちゃめちゃに上手い。

 

ストーリーは基本的に、「バーチャルネットワーク上に散在する情報を拾い上げていく」形で展開されている。それはインターネット上の投稿だったり、どこかのカメラが捉えた断片的な映像の描写だったり、ネットワークの片隅に置き去りにされたテキストデータだったりする。その間に繋がりが――まぁあると言えばあるが、それはあくまで見た我々が抱く主観でしかない。Cytus2の中にはあくまで断片的なデータ群として彼らの痕跡が存在しており、明確な繋がりのある文章と言う形では展開されていない。しかしその分、いや、それ故に生々しいまでのリアリティ溢れるテキスト群が展開されている。無論展開された情報をがっつり読むも読み流すも自由である。あくまでデータ群でしかないからだ。ネット上に転がっている情報を取捨選択するのと同様に、ストーリーへの向き合い方も我々の手に委ねられている。

つまり、我々のストーリーへの向き合い方は、現実に対しての情報と全く同じものを求められるのだ。我々はフィクションに対して、リアルと同じ接し方をすることになるのだ。ここにこそ、Cytus2ストーリーの最大の魅力が存在していると、私は思う。

Cytus2のストーリーには「画面越しであるが故のリアリティ」があるのだ。

今の技術では、大半のゲームは画面越しに操作しながらプレイすることしかできない。その制約を打ち破ってさらなる没入感を得るために、今のVR/AR技術が発展してきたのかもしれない。しかし、このゲームでは、その制約を逆手に取り、「端末のディスプレイ越しにストーリーを読む」という当たり前のことを最大限に活用する演出や仕様で溢れている。Cytus2のストーリーが化け物たる所以が、ここにあると私は思っている。画面越しではあるが、それ故に、VRなどとは異なるベクトルの、しかし確固たるリアリティがある。テキストが、音楽が、特殊演出が、我々を否応なしにあのリアルな世界へ引き込んでいく。

その没入感を、皆さんには是非味わってほしい。

 

でも、音ゲーだし難しいんでしょう?

わかる(真顔)
いや、実際最高難易度は難しい。私これ生きてる間にフルコンできるんか?って譜面も多い。

しかし、Easyはガチで簡単だ。

しかも、ストーリーを開ける分にはEasy埋めでも全く問題ない

ストーリーを読むにはチャプター内の楽曲をクリアしてレベリングをしていくのだが、この楽曲クリアで得られる経験値量はスコア依存(かつ全難易度のスコア上限値は同じ)であり、譜面の難易度には依存しない。つまり、ストーリーを読むなら、簡単な譜面でなるべく高得点を取るのが一番早いのだ。良曲を聞きながら軽い気持ちでポチポチしていればストーリーが読める!すごい!

しかもこの前のアプデでレベリング緩和機能も来たため、レベリングもかなり楽になっている。中身はがっつり音ゲーなのだが、ストーリーやキャラ目当てでも気楽にプレイできる環境は整っていると言える。気楽にポチポチして、もし気が向いたら徐々に高難易度譜面へ手を伸ばしてもらえれば嬉しい。音ゲーはたのしいぞ。

しかも買い切り型なので時間制限のイベントやらガチャやらスタミナやらそんな面倒なものは一切存在しない。気が向いた時に気が向いただけやれる安心仕様。

厳密に言うとガチャは存在するけど1220円払って音ゲーをやっていれば無限に回せるタイプのおまけ要素なので全く気にしなくていいです。気が向いたら払ってみてください。美少女の着物差分やイケメンのヴァンパイア差分や新しい楽曲がもらえます。

 

なんか課金キャラがたくさん存在しているんですが?

開けてみてください(以下ダイレクトマーケティング)

いや読まなくても全然問題ないのだが、個人的には是非開けて欲しい。無論課金キャラにもストーリーがついてくる。このどっちかというと本筋にはあまり関係ないサイドストーリーやら過去話が多いのだが、この辺を読んでおくと後半のストーリーの理解度が断然違う。特に、Xenon・ConneR・Cherry・JOEあたりはストーリーにはまったら是非開けて欲しい。ちなみに価格はキャラ1人あたり1220円、4つまとめて4880円。9キャラ全員開けようとすると10980円。

……正直、いきなり払うにはちょっと高めである。

5000円払って4キャラしか開かないかー……と思う読者の方も少なくないだろう。

 

ところが、時々48時間限定でキャラパックセールが開催されることがある。このキャラパック、まとめて買えば買うほどお得というやつで、9キャラ全てをこのパックで解放するとなんと61%オフになる。61%オフ。39%の価格で買えます。なんとお値段4280円。4000円ちょっとで全員解放できます。最高。前で話した4キャラ開ける値段で全キャラ開放できてお釣りも帰ってくるというとんでもパックなのだ。これ逃す選択肢はないだろう。しかもこのパックセール、割としょっちゅう開催してくれる(ver2.7~3.0あたりの話。申し訳ないが今後は知らん)。ストーリーにハマったら是非4000円ちょっとを握ってキャラパックに投げ込んでみて欲しい。全部最高なので。

 

 

 

最後に。

Cytus2はいいぞ。

暇なら全員インストールしてやってくれ。頼む。

そして私のいる地獄の底まで落ちて来てくれ(満面の笑み)